「勉強が一番、簡単でした」表紙、挿絵/2023年
チャン・スンス著 吉川南訳 ダイヤモンド社
ご依頼内容
韓国で有名なチャン・スンスさんの著書の日本語版出版のため、装画と挿絵のご依頼をいただきました。
クライアント
期間
約2ヶ月
完成
デザイン krran 西垂水敦







表紙ラフ
表紙では「勉強が著者をあたらしい世界、底辺でない世界へ連れて行った」ということを表現しよう考えました。
- ジャンプする
- 船に乗って海を渡る
- ドアを開けて新しい世界へ
- 本に埋もれるぐらい勉強する姿(でも楽しい)
- 本を登って別の世界へ
- つかみとる など






表紙カラーラフ
本の上を渡っていくアイディアに決まったので
本の階段を登るバージョンと、海に浮かぶ本を渡っていくバージョンを提案しました。
影(元いた世界)から明るい方(新しい世界)へ進んでいくようなイメージです。
過去のオリジナル作品を見た出版社の方から、鳥が入るのもいいかもというお話があり
軽やかさを出すモチーフとして入れました。


本描き
ラフの色、形を詰めたあと本描きに入ります。
人物の顔を上むきにし、駆け上がっていくようにしてほしいとの要望があったので
ポーズを変更しました。
上向きに登る絵柄になった後にも、色のバージョン違いをいくつか提案しました。
グリーンの背景の中で本が埋もれないように、グリーンの捕色に近いピンクを中心に近似色を配置しています。
(主線なしのイラストなので、背景にモチーフが埋もれないよう色の構成をしています。
逆に、あまり目立たせたくない場合は馴染ませる色の組み合わせにしたりもします。)
本描きで補えなかった部分やスキャンして原画の色を反映できなった部分はPhotoshopで調整しています。

挿絵ラフ
11点ある挿絵は、文章が続く中で箸休め的な存在になってほしいとの要望がありました。
そのため、エピソードの状況を描くというよりはインパクトがあるイラストにしてほしいという話が出版社の方からありました。






使われなかったラフ。最初は青になる予定でしたが、のちに赤に変更になりました。






赤バージョンのラフ。手描きのラフを取り込んでPhotoshopで色付けしています。
今回はモノクロラフをまず作りました。
本描き
形が埋もれたりしないように、メリハリがでるように意識しています。
黒5段階、赤4段階、赤と黒の混色4段階の色を使って着彩しています。











カット
各章の扉に鳥を、表4と折り返しに2点カットを描きました。




完成イラスト